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リースバック方式

リースバックとは、診療設備に必要な機器などを借入金(借金)で、医療機器メーカーなどから購入して、この購入した医療機器などを企業に売却し、同時にリース契約を締結し賃借(リース)する手法です。

病院(診療所)においては、初期費用は膨大になります。特に昨今は医療機器も高額となり、購入するのは多額の現金が必要となります。しかも医療機器は複数必要となることから、高額機器1台のみでは意味をなしません。その他に情報機器・事務機器なども必要となります。

負債を行うことなく、高額な医療機器を調達するための方法として用いることが出来ます。

▼ 仕組み ▼ リースバックの今後

仕組み

病院(診療所)は、購入した医療機器をリース会社・メーカーなどに対して売却します(@)。
購入した時点では、借金(負債)はあります。売却により売却代金を受け取ります(A)。
リース契約を締結することで、賃料を支払います(B)。
ここでの売却代金は、購入金額より低額です。この売却代金を次の医療機器の購入などに当てることができます。


リースした医療機器などは、病院(診療所)が保有している資産ではありません。貸借対照表(バランスシート)から除外されます。このようにバランスシートから外れることを「オフバランス」と呼びます。また総資産利益率が上昇します。これにより財務内容も改善することになります。
経費が削減できます。資産では無いので、税金は不要です。また機器に対する保険料も支払いも必要ありません。定期的なメンテナンス費用についても売却したリース会社・メーカーが行うので、これらの経費が削減できます。


医療機器などを売却することになるので、利用可能年度・整備状況が悪いと売却出来ない場合もあります。確実に売却出来る保証はありません。当然に買取り手が存在しなければ、この手法は成立しません。
一定期間リース料金を支払うことになるので、財務状況の健全性が要求されます。貸し手としてもしっかりとリース料金が支払われる確実性が無ければ、リース契約を締結してくれません。

リースバックの今後

現在は、医療機器のみならず、建物・施設を目的として行われています。特に工事費用は高額となります。借入金で賄うとしても相当の担保を要求されます。通常は、このような担保を用意することは困難な状況と言えます。リースバック方式であれば、建物・設備を売却・リースすることにより多額の資金調達か可能となります。大手の企業が本社ビルを売却して、リースしている状況と同じことが病院(診療所)においても普及すると考えられます。

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